「併せて」と「合わせて」の違いとは?ビジネスメールで恥をかかない使い分けの全貌
なぜこれほどまでに「併せて」と「合わせて」の混同が後を絶たないのでしょうか。Yahoo!知恵袋やSNS、オフィスワーカー向けのコミュニティに寄せられた実際の投稿や、企業の広報・法務担当者の証言を検証すると、実務現場ならではの「迷いの構造」が浮かび上がってきます。
知恵袋などのQ&Aサイトで最も多く見られるのが、「『資料を添付いたしますので、あわせてご確認ください』はどちらの漢字ですか?」という質問です。質問者の多くは、「すでに本文に書いた内容と、添付資料の内容を『合体(セットに)して』確認してほしいから『合わせて』ではないか」と直感的に考えてしまいます。しかし、受け取る側の行為としては「本文を読む」ことと「添付資料を確認する」ことは別個のプロセスの並列であるため、正解は「併せて(または、あわせて)」となります。
また、企業の広報部門や編集プロダクションの校閲デスクからは、「若手社員や外部ライターが書く原稿で最も赤字(修正)が入る頻出ワードの筆頭が、この『あわせて』と『いただく(頂く)』の2つだ」という生の声が聞かれます。パソコンやスマートフォンのかな漢字変換(IME)で「あわせて」と入力すると、多くの環境で「合わせて」が最上位の変換候補として表示されます。人間は急いでメールを打っているときほど、最初の変換候補を無意識にEnterキーで確定してしまう習性があるため、「企画書と合わせて見積書を送ります」といった誤変換が量産されてしまうのです。