赤ウインナーとポークどっちが正解?タコさんウインナーの歴史とリアルな製造工程の全貌
タコさんウインナーの誕生は、高度経済成長期の1960年代にまで遡ります。考案したのは、当時NHK『きょうの料理』などで活躍していた料理研究家の尚道子(しょう・みちこ)氏です。食が細かった愛息が少しでも楽しんで食事を口にできるようにと、包丁を入れてタコの形に模して炒めたのがすべての始まりでした。
当時普及していたのは、羊腸などの天然ケーシングではなく、人工のケーシングに着色料を施した赤ウインナーでした。大手食品メーカーの丸大食品などが公表している開発秘話によると、当時の赤ウインナーは豚肉だけでなく魚肉をすり身にして作られたものが主流でした。肉の質感を補い、鮮やかで見栄えを良くするために赤く染められたソーセージは、高度経済成長期の庶民の食卓における貴重なタンパク源だったのです。この赤い表皮があったからこそ、「タコに見立てる」という世界的にも類を見ないユニークな日本の飾り切り文化が開花しました。